玩具/kokeshi&toys

2015年05月25日

岩手県一ノ関の宮本永吉こけし昭和6年作/橘文策氏旧蔵品

先日はお祝いのメッセージありがとうございました。
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一緒に仕事をしている妹からも素敵なこけしケーキが届きました。
このモデルとなったこけしが...
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岩手県一ノ関の宮本永吉こけし。昭和6年作。7寸3分(約23cm)。
昭和一桁時代の「第一期こけし蒐集家」と呼ばれた橘文策(たちばなぶんさく)氏の旧蔵品。
同氏が昭和6年に一ノ関の木地師・宮本永吉を初訪問した際に入手されたこけしです。

昭和10年以降に製作された中期〜後期のものと比較すると、
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頭部の髪飾り枷(かせ)の配列の違い。
前期:3本(隙間)3本(隙間)3本の合計9本。中期〜後期:7本前後が均等に配列。
顔の各パーツが小さく中央寄りに描かれる。
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胴の菊模様はたっぷりとした太筆で描彩される。
濃赤色の染料が木地に深く染込んでいる。
宮本家(宮本惣七)による創成期のこけしに近い形態が確認できます。
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橘文策氏の著書『こけしと作者』(復刻愛蔵版昭和53年刊、初版昭和14年刊)、『こけしざんまい』(昭和53年刊)掲載の現品です。「みちのくは 遥かなれども 夢にまで〜」...と心の赴くままに詠ったのは深澤要氏でしたが、それとは対照的に橘文策氏は東北の情景や工人の様子を有りの儘に、時には分析的に綴っています。東北旅行記のページをパラパラと捲るたび(度=旅)に心は東北のノスタルジアへと駆り立てられます。
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こけしの胴底部分には「木形子洞」(橘コレクション)のラベルが貼られます。
自著『こけしざんまい』で語られる橘氏の東北こけし旅行記(昭和6年、7年の計二回)。その旅で初訪問した思い入れの深い前掲の宮本永吉こけしを含め、湊屋の家紋模様が入った佐久間由吉こけし、仙台の高橋胞吉、遠刈田の佐藤直助、佐藤松之進など、橘文作氏の旧蔵品の一部であった約1000本の名品こけしたちは現在に至るまで約50年の間、所在不明の状況でしたが、一昨年末から昨年末の約一年間に渡ってインターネットオークションに大量出品され大きな話題になりました。それと時期を同じにしてネット上では「真っ黒なこけしが70万円!」(小原直治のこけし)などの記事が掲載され、こけしに興味の無い人の間でもちょっとしたNEWSになりました。全ての出品終了後には一連の橘コレクションが四散する結果となりましたが、現在は然るべき場所で然るべき蒐集家によって大切に保存されていることでしょう。

もう一本。
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岩手県一ノ関の宮本永吉こけし。昭和10年頃の作。八寸ニ分。
鼓製作において人間国宝であった鈴木鼓堂(すずきこどう)氏の旧蔵品。愛玩鼓楽850番。
岩手県一ノ関の宮本永吉こけし昭和10年作/愛玩鼓楽850番

そして、時は巡って現在。
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(左)宮本永吉の原こけし、(右)田山和文さんによる復元こけし
以前に「MINGEI JETLINK/ジェットリンクの民芸」でこけしを頒布させていただいた、岩手県盛岡市の南部系こけし工人田山和文さんに宮本永吉小寸こけしの復元(※こけしの世界では模作の意)をお願いしました。製作の事前に原となる永吉こけしの木地形態をミリ単位まで詳細に計測されてましたが、完成品と原のこけしを並べてみたところ、髪飾りの数や表情が似てる似てないの議論をする以前に両者のサイズが大きく違ってました...ここでひとつフォローをさせていただくと、こけしの復元に関しては一概に原をそっくり模倣すれば良いこけしという訳ではありません。こけしの世界では、「伝統」や「継承」「復元」など抽象的な概念がしばし用いられ、時には作者とコレクターの間で誤解が生じます。こけしの伝統的意匠の継承と復元(写し)についてまたの機会にふれてみたいと思います。

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2015年02月25日

宮城県遠刈田温泉〜「丑蔵庵」の佐藤英祐さんを訪ねて

昨年2014年8月に宮城県蔵王町の遠刈田(とおがった)温泉を訪ねました。
肘折温泉(1)四ヶ村棚田〜佐藤三治のブラジルこけし望郷編
肘折温泉(2)肘折温泉街〜下駄の音響く朝市編
肘折温泉(3)鈴木征一さん工房〜チョンマゲこけし製作編の続きです。
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「遠くからよー来たねー。なんもねーろもゆっくりしていけてー」(宮城弁の代わりに新潟弁で)
東北のこけし産地ではお馴染みの大きなこけし看板にお出迎えされました。
みちのくの郷愁深い風景の一方で、看板に描かれたハングル文字が現代を感じさせます。
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「食事とこけしの店〜」の看板に惹かれてランチした食堂。
俳優のジョー・シシドこと、宍戸錠氏を始めとした芸能タレントの写真が所狭しと貼られた店内。
その写真の中に映画評論家アリコンさんこと有村昆氏の写真も発見しました。さすが。
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同じく昭和を感じさせる街並み、駅前の商店街も散策。
古くからのこけし店や、ほぼ豆腐そのままの豆腐ソフトクリーム、休憩に良さそうな純喫茶などを堪能。
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みやぎ蔵王こけし館」では、佐藤哲郎工人がこけしの製作を実演されてました。
名和好子氏旧蔵品の佐藤直助、佐藤丑蔵、高橋胞吉など貴重な戦前の古品こけしや、珍しい古式の轆轤(ロクロ)などが展示されてます。
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そして、遠刈田といえば 「こけしの名工」 と呼ばれた佐藤丑蔵。
今回の旅の目的地である伝統こけしのお店 「丑蔵庵」(うしぞうあん) に到着しました。
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広い建物の半分を占める展示フロアでは、佐藤丑蔵、佐藤文男、佐藤英裕の三代を始めとした1,000本以上もの各系統の伝統こけしが展示されており、映像と音声で伝統こけしについての解説が流れます。
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現在の「丑蔵庵」館主で、三代目の佐藤英裕さんに館内をご案内いただきました。
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佐藤丑蔵の古い木地玩具、英裕さんと同系統である肘折系の小林英一(1917〜1947)や、ブラジルに移民した佐藤三治(丑蔵弟:1897〜?)のこけしなど、持参した資料をもとに打ち合わせ。
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「ジェットリンクの民芸」新作の木地玩具およびこけしに興味をお持ちいただいた様子で、時には店内に設置された実演用の轆轤(ロクロ)を動かしながら丁寧に製作の相談を受けていただきました。
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その後、試作を何度か繰り返し、完成を待つこと数ヶ月...

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2015年の最初にお届けする 「ジェットリンクの民芸」 新作は、宮城県の遠刈田地方で古くからこけしと共に伝統として受け継がれてきた木地玩具を紹介します。 「こけしの名工」 と呼ばれた宮城県出身の佐藤丑蔵(さとううしぞう:1889〜1986)は、東北各地の温泉場(肘折、及位、湯田、遠刈田新地など)で木地師として活躍、木工場の主任も勤め、生涯に渡り伝統こけしの復興に大きく貢献すると同時に多くの弟子を送り出しました。今回は、佐藤丑蔵の伝統的な意匠を現代に受け継いだ三代目こけし工人佐藤英裕さんに丑蔵型の木地玩具 「こけし笛」 を復元いただきました。かつてこけしの名工と呼ばれた佐藤丑蔵のこけしが現代に甦りました。
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今週末の2月27日(金)19:00より頒布を開始させていただきます。懐かしさの中にも新しさを感じさせるジェットリンクの郷土玩具をお楽しみください。 http://www.jetl.com/index3.html

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そして...2011年の震災後、郷土玩具の知識もままならぬ状況で始めた「ジェットリンクの民芸」は、今年7月で4周年を迎えます。プレ4周年記念に感謝の気持ちを込めまして、オリジナルのポストカードセット(非売品)を製作しました。ポストカードの素材には「猫に蛸=スコットランド素材」、「小椋千代五郎こけし=マットコート素材」のそれぞれ異なる2種の高級紙材を使用しました。こちらのノベルティ品をお買い上げいただいた皆様にプレゼントさせていただきます。今後も「ジェットリンクの民芸」を宜しくお願いいたしますm(_ _)m

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2015年01月26日

2015年「東京こけし友の会」新年例会

昨日は、神田で開催された「東京こけし友の会」の新年例会に出かけました。
毎年1月は特別例会ということで比較的入手難な工人のこけしが頒布されます。
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福島県土湯温泉(土湯系)の西山敏彦さん。
干支の羊、鬼、お雛様(リバーシブル仕様で裏側はこけし顔)の各種えじこ。
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今回の招待工人、宮城県仙台市(遠刈田系)の佐藤康広さんのこけし。
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山形県温海温泉(蔵王高湯系)の阿部進也さん。
各種こけし。のんきな父さん、鳥車、ダルマ車など木地玩具各種。
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福島県(土湯系)の野地三起子さん。
湊屋系列佐久間由吉型(野地忠男型)シルクハットこけしなど。
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左) 福島県南相馬市(土湯系)の高橋通さん。
右) 福島県土湯温泉(土湯系)の渡辺忠雄さん。
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宮城県鳴子温泉(鳴子系)の桜井昭寛さん。
昨年の文部大臣賞受賞作と同型の庄司永吉型こけし。一尺。
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今回の招待工人は、宮城県仙台市の佐藤正廣さん、佐藤康広さん親子。
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毎年恒例の「皆勤賞」授賞式。
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この一年間健康で通えたということが何よりもおめでたいことですね。
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入札品の中古こけし。特別例会なので(多分)良い物が揃ってます。
昨年の新年例会では、坂下隆蔵の古品(戦前作)こけしを落札しましたが、今年はいかに...
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落札品1。肘折系の中島正こけし。約8寸。
昭和30年代の「東京こけし友の会」例会の頒布品(胴底の書き込みより)。戦後の作ですが署名無し。保存状態は極めて良好。当時の『こけし手帖』を調べれば正確な制作年代が判明すると思われます。過去に創成期の津軽こけしを ”怨念の表情” と表現された方がいましたが、佐藤周助や奥山運吉を代表する肘折のこけしは何と表現したらよいのでしょうか。鹿間時夫さんの著著では”強烈群”などと表現されていたように記憶してます。『こけし辞典』では「全こけし中屈指の名品〜」と絶賛され、戦前は鋭い表情だった中島正のこけしも、戦後は肘折温泉の近代化と合わせるように迫力が薄らぎ、少々とぼけた様な顔へと変化していきます。 【追記】このこけしに署名が無いのは、作者の中島正が(戦前から)約20年ぶりに製作したこけしのため、”こけしの署名”の存在を知らなかったことが理由とのこと。
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落札品2。遠刈田系の佐藤英太郎こけし。約8寸。
佐藤直助型、木目模様、胴底には「新地 直助三代目 英太郎作 二十才」の署名。こちらも保存状態は極めて良好。佐藤英太郎さんのこけしの表情や署名の変遷などは、森田丈三氏の著書『こけし悠々』(1988年刊)に詳しいです。英太郎さんを始めとする第二次こけしブームの頃に高額で取引されていたこけしは一部を除いて、現在は比較的安価で入手可能となりました。その理由としては、高齢化に伴うこけし蒐集人口の減少、インターネット通販やオークションの普及などで全国的に入手が容易になったこと、時代における美的感覚の変遷などが考えられます。現在も各所で伝統こけし復興の動きはあるものの、新たな購買層に伝統的な意匠が受け入れられずらい(売れない)というジレンマを作者と売り手側が抱えていることが現状です。
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昨年は、津軽の斎藤幸兵衛のこけし(木村弦三氏頒布品、昭和9年作)や、橘文作氏が初めて宮本永吉を訪ねた際に入手したこけし(昭和7年作)、小椋甚九郎の初作と思われるこけし(橘文作氏旧蔵品、昭和12年作)など、戦前の古品を中心に集めたものをほとんど紹介できてませんので、今後機会があれば掲載していきたいと思います。

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2014年12月29日

2014年の最後にお届けする「ジェットリンクの民芸」新作は...

今年の最後にお届けする 「ジェットリンクの民芸」 新作は、
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山形県米沢市で古くから伝統として受け継がれてきた相良人形 「猫に蛸」 です。今回は、八代目作者の相良隆馬さんにジェットリンク別注デザイン版 「猫に蛸ver.Kokeshi」 を製作いただきました。JETLINKの ”こけし柄ニャンコ” 猫のたまちゃんをモデルに、「こけしの髪型」 と 「こけし柄ブチ」 が新たな意匠として描かれます。
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相良人形は、江戸時代から続く伝統的な土人形です。京都の伏見人形と仙台の堤人形の影響を受けながらも独特の土人形を作り上げた相良人形は”東北の三大人形”の一つとして数えられています。(1)粘土を型抜き(2)乾燥(3)素焼(4)胡粉で素地を整える(5)彩色これら全ての工程が職人による手仕事で行われるため、それぞれが表情の異なった贅沢な一点物です。12月30日(日)19:00より第二回目の頒布を開始させていただきます。お見逃しなく。 http://www.jetl.com/mg14_nekotako1.html
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そして、もう1個!
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同じく、2014年の最後にお届けする 「ジェットリンクの民芸」 新作は、宮城県鳴子温泉地方で古くからこけしと共に伝統として受け継がれてきた木地玩具のひとつ 「福助」 です。鳴子系こけしを代表する大沼岩太郎系系列・岡崎才吉(斉吉)の伝統的な意匠を現代に受け継いだこけし工人佐藤賀宏さんに、ジェットリンク別注カラー版として 「鮮やかな青色の着物」(通常は赤色) で製作いただきました。来るべき2015年に、ジェットリンクから皆さまの元へ 「福」 をお送りします。
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幸福を招くとされる縁起人形である「福助人形」(フルネームは叶福助)。全国共通の意匠と思われがちですが、東北の木地玩具になりますと、鳴子こけし作者の場合は、素材に真っ白で美しい木肌のミズキ材を使用するなど、描彩や木地形態などにこけし産地および作者の特徴や特色が色濃く現れます。 福助の製作手順に関しては、原木の乾燥、玉切り、木取り、荒挽き、磨き、描彩、仕上げのロウ引き、(果ては、カンナなど仕事道具の製作、販売に至るまで)...と、非常に時間と手間のかかる作業工程が複数で分業されることなく、単一のこけし工人佐藤賀宏さんの丁寧な手仕事によって製作されています。懐かしさの中に新しい風を感じさせるジェットリンクの郷土玩具をお楽しみください。こちらも同じく12月30日(日)19:00より頒布開始です。お見逃しの無いようにどうぞ。 http://www.jetl.com/mg14_fukusuke.html

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2014年12月01日

菅原文太氏或いは、なかなか死なない刑事逝く。

先日の高倉健さんに続くかのように、菅原文太さんの訃報が入りました。享年81歳。
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長谷川和彦監督、沢田研二主演の映画 『太陽を盗んだ男』(1979年)では、どこまでも執念深く、まるでゾンビの様になかなか死なない刑事のイメージが印象的でした。実家の新潟では、映画 『トラック野郎』 (1975年)シリーズが土曜日の昼頃に再放送されており、子供の頃はそれを観て育ちました。昭和時代の名優あるいは良心がまた一人去り、寂しい気持ちですが、名作はいつまでも普遍的に輝き続け、その名演は後年も映画ファンによって続け語り継がれることでしょう...そして、本日発売の雑誌 『BRUTUS』 は、映画特集です。
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USTREAMで放送中の 「アレ・アレ・シネマトーク」 メンバーの対談も掲載されており、
JETLINKのウェア着用で取材を受けられたとのこと。立ち読みしてみてください。

プレミアムバンダイからの受注品が到着。
夏頃に注文していて、すっかり忘れた頃に届きました。
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「S.I.C.仮面ライダーオーズ」 ブラカワニコンボ。
コブラ&亀&ワニをモチーフにした異形のライダーです。
劇場版では、松平健さんの暴れん坊将軍とも共演しました。
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S.I.C.オリジナル解釈である、ワニの能力開放モード。
部分部分にあしらわれた透明パーツが美しく、生物的な描写に生かされてます。
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そして、ピーヒャララ〜とコブラの能力開放モード。
これでどうやって戦うのかは疑問ですが...
受注品だけあってなかなかの価格帯ですが、それに見合った良い仕事をしてます。
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同じく、異形のゼータガンダムこと、HGUC 「Z供 (ゼッツー)の仮組みが完成。
Z計画に基づきエゥーゴにより一機だけ試作されるも量産には至らなかった幻の可変MS。
そのコンセプトは後の可変式量産型リゼルに流用および採用される。
尖鋭的な機体のイメージなので、頭部のアンテナなどエッジ部分を削って尖らせてます。
本体成型色の灰色は違和感があるので、過去のGFF版のように白に塗り直したいです。
日々積みプラがたまる一方で、塗装して完成までに至る時間がほどんど無いのが現状ですが。

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2014年11月17日

巣鴨とげぬき地蔵尊〜足踏み轆轤(ロクロ)と古鳴子こけし

巣鴨とげぬき地蔵尊で開催中の 「第6回伝統こけし製作実演」 展にて。
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今回の参加工人は、桜井昭寛さん、須貝國男さん、岡崎斉一さん、上野義則さん、早坂利成さん、ニャンコこけしの佐藤賀宏さん。それぞれ皆さんで、製作実演、絵付け体験、接客などを忙しそうに担当されてました。
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各種こけしや木地玩具の他にも、鳴子祭りで売られたこけし手ぬぐいなどグッズや、しそ巻き、温泉饅頭など鳴子温泉の名産品がずらりと並びました。鳴子温泉のご当地キャラ「なる子ちゃん」も合わせて上京。
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会場では、未だ電気が通わぬ古い時代の「足踏み轆轤(ロクロ)」を使用したこけしの製作風景が再現されてました。こちらのロクロを器用に操るのは、宮城県鳴子温泉のこけし工人・早坂利成さん。
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早坂さんの足踏みロクロで実際に作られた鳴子古型の復元こけし8寸です。(原は高橋五郎氏蔵)
先の鳴子祭りで展示された初作と比較すると、頭部がやや大きくなってます。
足踏みロクロ特有のザラザラした木地の感触、均整の取れた美しい木地形態、染料の滲み具合など、
古の技法によって生まれた素朴な玩具に新鮮さを感じさせられました。
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署名部分には ”足踏みロクロ”、”すがも” と記入されており蒐集家を喜ばせる仕様となってます。
次回は、来年の土湯祭りに再び「足踏みロクロ」を運んで製作実演される予定とのこと。
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明日、11月18日(火)までの開催となりますので、ぜひお出掛けください。
それから巣鴨に行かれた際は名物の塩大福もお忘れなく。

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2014年10月28日

錦糸町「珈琲専門店トミィ」、神田「マーチエキュート神田万世橋」、上野「日本全国まめ郷土玩具蒐集」

錦糸町北口の知る人ぞ知る喫茶店 「珈琲専門店トミィ」 へ、再び。
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今回はチーズコーンバーグというパンケーキを注文。どうして ”バーグ” なのかは不明。
他にも季節限定のフルーツバーグ、チキンバーグ、海苔バーグなど、不思議なメニューがいろいろ。
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昔ながらの銅版を使用してお爺さんが焼いた不恰好なホットケーキがたまらなく美味しいのです。
500円前後と良心的な価格帯で、少食ながら4枚くらいはペロリといけます。
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神田と秋葉原の境目、旧万世橋の遺構を改修した商業施設へ。
今までも何度か訪れてますが 「マーチエキュート神田万世橋」 が正式名称とのこと。
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元が橋だけあって、延々と長い通路を進むと...
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辿り着いた先では、色とりどりなミナペルホネンの生地が張られたスツール群に出迎えられました。
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かつての煉瓦作りの万世橋駅とその横を流れる神田川の風景。
秋も一段と深まり日が短くなりましたが、街歩きにはちょうど良い季節です。

上野駅内のエキュート上野にて。
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中川政七商店×海洋堂の郷土玩具ガシャポン 「日本全国まめ郷土玩具蒐集」 を発見。
第一弾のラインナップは、鳩笛、張子各種、米食い鼠、うそなど、全7種+番外1種。
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都内でも数件しか設置されてないとのことで、バッグが一杯になるまで回してる人も。
本物とミニチュアを並べたら楽しそうですね。

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2014年10月21日

『Gのレコンギスタ』、ROBOT魂 EWACネロ、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』ブルーレイ発売、雑誌『こけし時代』続・津軽特集号

話題の 『ガンダム Gのレコンギスタ』 第3話まで鑑賞。
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富野由悠季監督が手掛けるガンダムシリーズの最新作では、宇宙世紀(初代ガンダム〜Vガンダム)から1〜2千年後の遥か未来の世界リギルド・センチュリーが舞台とのこと。とりあえず、MSコックピットの椅子にトイレという設定が衝撃でした。さすが未来世紀!(ターンAガンダムよりは前の時代ですが)
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ガンダムといえば、
プレミアムバンダイの受注生産品 「ROBOT魂 EWACネロ」 が忘れた頃に到着。
偵察型の非武装機という設定で、武器の代わりに ”山越えカメラ” を装備してます。
強行偵察型ザクとか、アイザックとか、人型を外れた奇形なフォルムのMSに惹かれます。
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発売中止の告知から早5年...
『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』デジタルリマスター版Blu-rayが遂に発売決定とのこと。
内容が内容だけに当時は様々な推測や噂が流れましたけど、今回は大丈夫なのかな。

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沼田元氣氏編集の雑誌 『こけし時代』 最新号が一足先に届きました。
全国のこけし好きへ向けた、そんな素敵な雑誌があるのです。
続・津軽特集号の付録は、今晃さんの作品集。今晃さん作、弘前時代のこけしと。

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こけし!

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2014年09月18日

鳴子温泉「第60回全国こけしまつり」(2)奇祭!こけしパレード編

鳴子温泉「第60回全国こけしまつり」(1)こけし祭会場〜鳴子郷〜高橋正吾さん訪問編
(前回の続き)全国こけし祭りの1日目も無事に終わり、鳴子温泉街に夜の帳が降りる頃には...
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何処からともなくぞろぞろと、神妙かつ怪奇面妖な手足が生えたハリボテこけしの行列が現る現る。
奇奇怪怪なる魑魅魍魎が跋扈する百鬼夜行か、吾が俗の言い伝える怪事の類多し。
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ラ・ラ・ラ〜、こけゾンビ〜♪
ハリボテを短くして裾からにゅっと人間の足を覗かせると、よりシュールな雰囲気が出せると思います。
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「わらわはキンジ山に帰るぞよー」 逃走する久太郎。
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踊る阿呆に見る阿呆、
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同じ阿呆なら踊らな損々。
このパレードの最中、私だけ体調を崩して宿で寝込んでました。
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在りし日のこけしパレードの様子。
僅かに残存する古い写真から鳴子温泉の長い歴史の一端が垣間見れます。

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かつての鳴子駅前DX劇場跡地。
とあるこけし工人が学生時代に先輩からこの劇場に無理矢理誘われたところ、名物の巨大水槽の中を親友のお母さんが裸で泳いでいた場面を目撃したという伝説も。

こけしパレードを楽しんだ後は、宿泊先の鳴子ホテルに戻り、
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鳴子ホテルのディナーは、地元の旬な素材を生かした豪華なみちのくバイキングです。
それぞれの料理を担当するシェフがその場で食材を調理してくれます。
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このホテルに宿泊することも鳴子旅行の楽しみのひとつになりました。

そして、鳴子温泉二日目の朝。
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皆がお風呂に行ってる間の密かな楽しみ。
宿泊部屋にて、こけし祭りで購入したこけしを並べてみました。
左から森谷和男さんのダルマと蓋式えじこ。笹森淳一さんの独楽付きダルマ。五十嵐嘉行さんの間宮明太郎型こけし。高橋正吾さんのお宅で求めた新作の佐藤乗太郎型こけし。
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朝食も、みちのく料理のビュッフェ形式です。
二日目にして体調も回復して、ようやく普通にいただけました。パンケーキ美味しい。
鳴子ホテルの温泉および浴場も申し分なくこれまた良い塩梅で、あっという間の2日間でした。

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バイバイ、
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こけしの国よ、
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またいつか訪れる日まで。

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2014年09月10日

鳴子温泉「第60回全国こけしまつり」(1)こけし祭会場〜鳴子郷〜高橋正吾さん訪問編

三度 ”こけしの国” に誘われて...あっという間に今年もこの季節がやってきました。
先週末に宮城県の鳴子温泉で開催された 「第60回全国こけしまつり」 に参加してきました。
前日の深夜3時にJETLINKを車で出発して、朝9時頃に鳴子温泉の会場に到着。
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今年も会場では過去の貴重なポスターや写真が展示されてました。
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招待工人。津軽系の笹森淳一さん。
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仏像を偲ばせる笹森淳一さんの本人型こけし ”木地仏” の絵付け途中経過。
胴体の薄墨色(薄黒に緑少々)は、師匠である佐藤善二氏の「墨こけし」から着想を得られたとのこと。
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招待工人。今回もJETLINKのTシャツで参加いただいた弥次郎系の新山吉紀さん。
作品は勿論ですが、Tシャツのほうもお客さんに評判が良かった様子で何よりでした。
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昨年に引き続き参加された、鳴子系こけし工人の森谷和男さん。
昭和3年生まれ86歳。高勘系の高橋盛氏から直接師事された最後の鳴子こけし工人です。
古鳴子の面影を偲ばせる枯淡な味わいを持ったこけし、えじこ、ダルマが並びました。
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会場の販売ブースでは、入手の機会が少ない福島県飯坂温泉・渡辺幸典さん作の鯖湖こけしも。
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同じく会場では、「こけし手拭」の復刻版が展示販売されました。
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大沼岩蔵を始めとする過去の鳴子系こけし工人の意匠がずらりと並びました。
オリジナルとの差別化が理由か「第××会記念」の文字が省略されてました。
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木地挽き〜過去。
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木地挽き〜現在。

こけし祭の会場から温泉街に移動して、
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鳴子温泉の名物「栗だんご」を堪能。
昨年はすぐに品切れになってしまったため、今回は早めに来店してみました。
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今旅のお供は、JETLINKマイコ(左)、運転手の村野さん(中)、水代わりにお酒を飲む齋藤さん(右)。

お昼頃には中山平まで車で移動して、
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こけし祭りに関係なく犬の散歩をさせている佐藤実さんに挨拶した後に、鳴子峡の風景を楽しみました。
何度観てもそのスケールの大きさに圧巻されます。紅葉の季節にも訪れてみたいです。
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鳴子郷を一望できるレストランで休憩。
お腹の調子を整えるには醗酵食品とのことで、途中ヨーグルトや甘酒を何度か補給しながらの旅でした。
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中山平を散策しながら昼食のお店を探していたところ、
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手描きの看板が雰囲気良さげな、お蕎麦屋さん「藤治郎」を発見。
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名物の手打ち板そばを注文。
奥まった場所のため観光客はほぼおらず、地元のお客さんで賑わってました。
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中山平と鳴子郷の景色を楽しんだ後は...

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毎年恒例の中古こけしオークションが開催されている「日本こけし館」に向かいました。(忙しい)
今回は中古こけしの数が去年より少なめで、期待していた古品(戦前作)もほぼ見当たりませんでしたが、肘折の佐藤重之助の初期作など珍しいこけしもあったので、数点入札してみました。結果や如何に。
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新潟の父の同級生で鳴子郷土玩具店の老舗「高亀」の親戚筋にあたる藤田さん夫妻と合流。
毎年恒例となった鳴子高亀系こけし工人の高橋正吾さん宅を訪ねました。
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高亀本家の建設にも携わった建築家が設計された高橋正吾さんのお宅では、親交の深い型染作家・芹沢げ雹瓩虜酩覆覆描破僂任い銅餮が凝らされた調度品や内装を拝見させていただくことも楽しみのひとつです。今回も鳴子の歴史やこけし全般に深い知識を持たれた正吾さんの貴重で興味深いお話を懇親会に参加される時間ギリギリまで聞かせていただきました。最後に新作の「佐藤乗太郎型こけし」を分けていただいてお宅を後にしました。

...そして、鳴子温泉の夜は更けていくのでありました。(続く)

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2014年08月27日

山形県米沢市の相良人形工房訪問「猫に蛸」ver.Kokeshi製作記

今年の5月末に、山形県米沢市で 「相良人形」 を製作されている八代目作者・相良隆馬さんのお宅兼工房を訪ねました。「ジェットリンクの民芸」からも過去に何度か頒布させていただいた相良人形は、江戸時代から続く伝統的な郷土玩具の土人形です。
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玄関に入ると、ずらりと並んだ鮮やかな色彩の相良人形にお出迎えされます。先代の七代目相良隆さん、八代目相良隆馬さんの作品です。中でも人気の「猫に蛸」は、『週間文春』の表紙デザインにもなりました。
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工房にも200種類以上の意匠ともいわれる相良人形の見本が展示。京都の伏見人形と仙台の堤人形の影響を受けながらも、独特の土人形を作り上げた相良人形は ”東北の三大人形” の一つに数えられています。
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人形の制作過程は、(1)粘土を型抜き作業、(2)乾燥作業、(3)素焼作業、(4)胡粉で素地を整える、(5)彩色の順。これら全ての工程が職人による手仕事で行われます。
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型抜きでは共通の型を用いますが、一つとして同じものにはなりません。素焼の作業は約800度の高音で焼き上げます。絵付けの土台となる胡粉の調合は配合が微妙であり、人形の出来上がりを大きく左右する所なので細心の注意が必要となります。
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絵付け作業中の相良隆馬さん。
人形の顔を描く作業は、職人の技量が明確に表れる重要な工程です。彩色には、歴代の古相良人形との絵具の素材の違い、作者によっての色彩感覚の相違が端的に表れます。全体を通して全て手作業であるのは今も昔も変わりませんが、道具、素材、燃料、作業環境、人間に違いがあり、それが現代の相良人形の個性とつながってます。
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山形県庄内米のもち米を原料とした名物の「笹巻き」(実家の新潟では「ちまき」と呼ばれてます)、お庭で採れたてのアスパラガスなど、相良さん宅にて手作りの美味しいお料理をご馳走になりました。
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山形にご旅行の際は、相良さんの工房にぜひお立ち寄りください。

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JETLINKの ”こけし柄ニャンコ” 猫のたまちゃんをモデルに...
『こけし辞典』の橋本正明さんによれば蔵王高湯系のブチだそうです(笑)

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JETLINK別注デザイン版「猫に蛸」の製作を相良さんにお願いしました。

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そして、完成したものがこちら。
こけし顔&こけし模様の「猫に蛸」ver.Kokeshiです。

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「ジェットリンクの民芸」 初秋の新作は、山形県米沢市で古くから伝統として受け継がれてきた相良人形「猫に蛸」です。今回は、八代目作者の相良隆馬さんにジェットリンク別注デザイン版 「猫に蛸ver.Kokeshi」 を製作いただきました。JETLINKの ”こけし柄ニャンコ” 猫のたまちゃんをモデルに、こけしの髪型と、こけし柄ブチが新たな意匠として描かれます。懐かしさの中に新しい風を感じさせるジェットリンクの郷土玩具をお楽しみください。今週末の8月31日(日)20:00より、野地三起子さんのこけしと同時に頒布開始させていただきます。
http://www.jetl.com/mg14_nekotako1.html

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2014年08月20日

肘折温泉(3)鈴木征一さん工房〜チョンマゲこけし製作編

>「肘折温泉(1)四ヶ村棚田〜佐藤三治のブラジルこけし望郷編」、
>「肘折温泉(2)肘折温泉街〜下駄の音響く朝市編」の続き。
山形県肘折温泉の朝市を満喫した後は、再び鈴木征一さんのこけし工房にお伺いしました。こちらの作業場も朝が早く、朝市が始まる前の早朝5時にはこけしの木地挽きを始められてます。旅行前に木取りをお願いしていた木地でこけしを製作していただくことに。
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最初の工程は、こけし頭部の製作。今回は特注でこけしの頭に音の鳴る ”ガラ” を入れてもらうことにしました。木地を轆轤(ロクロ)の専用台座に嵌めこみ、頭頂部にガラを入れる穴を開けます。
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頭の中に入れるガラガラの正体がこちら...なんと小豆です。終戦前後は、その辺に落ちていた ”銃弾の薬莢” を入れたものもあったとか。どんな音だったのでしょう。
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頭部の空洞に小豆ガラの投入完了。その後、切り口に接着剤をつけて、穴と同じ直径の木片で頭頂部を塞ぎます。仕上げ後の木地は、継ぎ目が見えないくらいの綺麗な仕上がりとなります。
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胴体に嵌め込む凸型の部分を削り出して、頭部の完成。
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続いて、こけしの胴体製作。”ばんかき” と呼ばれる鉋(かんな)を一本だけで、絶妙なエンタシスの曲線を描いた美しい木地が見る見るうちに形成されていき、均衡の取れた鉋溝(かんなみぞ)も入ります。
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無より有いずる。こけしがまだ子供の玩具であった昔の話。里で生活する農民は、山に住む木地師を忌み畏れて自分たちの日常から分け隔てる一方で、神の器を作り出す木地師たちに対して信仰のそれに近い畏敬の念を抱きました。湯治土産だったこけしは子供の玩具であると同時に、里の者(農民)と山の者(木地師)を繋ぐ媒介としての役割も担っていました。

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工房の2階。普段ほとんど人を入れないこけしの描彩部屋です。
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昔は気持ちが静まる夜間に描彩をされていたそうですが、最近は夜の作業がきつくなり昼間に描かれてるとのこと...とお話をしながらも、長年の経験で培われた正確な筆致と筆速でこけしが描かれていきます。

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最後は、こけしの表面にロウを挽く仕上げ作業。ロウ掛けの有無に関しては各人の好みですが、今後の保存や取り扱いを考えると薄めにでもロウが挽いてあったほうが良いと思います。
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ふわっと一瞬煙を上げて、こけしの頭と胴体が繋がる瞬間。こけしが誕生する場面は何度見てもワクワクと心躍ります。
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そして、鈴木征一作・喜代治型ちょんまげこけし6寸が完成(笑)鈴木さんの師匠の師匠である奥山喜代治氏がかつて製作した木地玩具「福車」の意匠を参考に、チョンマゲ頭の福助顔を描いていただきました。木地形態および胴模様は、古肘折の柿崎藤五郎型。こけしの頭を振るとザッザッと小豆ガラの音が心地良く響きます。作者の鈴木征一さんいわく 「なんだか弥次郎っぽい顔になったなー」 とのことですが、なかなかカワイイ出来だと思います。旅の良き思い出のひとつとなりました。

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またいつの日か、
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アイルビーバックしたいところですが、
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遥かなれども夢にまでみた肘折の地は、なかなか遠かったです(完)

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ジェットリンクの民芸」より、初秋の新作玩具をお届けします。福島県土湯温泉における木地屋の源流である湊屋系・佐久間由吉型こけしの伝統を受け継いだこけし工人野地三起子さんに、父野地忠男型 「シルクハットこけし」 と 「みそだまこけし」 二本組を製作いただきました。こけしの描彩及び木地形態ともに蒐集家の方向けに丁寧に仕上げていただいたジェットリンクの別注品をお楽しみください。今月末の8月31日(日)20:00より頒布開始させていただきます。お見逃しなく。 野地三起子/野地忠男型シルクハット&みそだまこけし二本組

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2014年08月08日

肘折温泉(2)肘折温泉街〜下駄の音響く朝市編

>「肘折温泉(1)四ヶ村棚田〜佐藤三治のブラジルこけし望郷編」の続き。肘折温泉の朝は早く、朝6時頃の温泉街では既に賑やかな朝市が開かれてました。連日のように猛暑が続くこの時期ですが(高速道路では気温38度を表示)、肘折の朝晩は涼しくて心地が良いです。
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浴衣にハットという怪しげな姿でぷらぷらと朝市を見物していたら、「ミュージシャンの大沢さん、いつもどーも!」と別宿の女将さんに挨拶されたので、咄嗟にどうもと返しましたが、ミュージシャンの大沢さんが誰かは未だに不明です。
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肘折温泉街の朝市では、朝採りの野菜や果物、キノコなど季節の山菜、しそ巻き、南蛮味噌、笹巻き、くじら餅などが販売されており、カランコロンと下駄の音を響かす湯治客の姿も。昔ながらの東北の情景と心温まる人々の営みがこの土地には残ってました。
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「日本有数の豪雪地帯で有名な肘折温泉。冬季は積雪のため交通が遮断され、春が訪れるまでの数ヶ月間は陸の孤島となり...」 云々と古い文献に書かれた内容が頭にあったため、当初は藁葺き屋根が並ぶような戦前の温泉街を想像しておりましたが、実際に訪れてみると商店も観光客も多く賑やかな土地でした。東北の山深い温泉にもWi-Fiの電波が繋がる時代ですから、昔ながらの湯治場であった肘折温泉にも否が応でも近代化が進むことは止むを得ない状況ですが、この温泉街の其処彼処では古きよき昭和時代の面影を残した風景を目にすることができました。
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こちらも歴史深い老舗の横山仁右衛門商店。明治35年に尾形の店と決別した佐藤周助のこけしは主にこの商店で扱われていました。床下を探したら古いこけしが出てきたりして...と微かに期待してみたり。
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さばね屋さんでは、中島正の猫目こけしや、ブラジルに移民した佐藤三治のこけしなど発見。
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温泉街の至る場所で、通称ウンチコケシこと、肘折系こけしを代表する奥山運七こけしのモチーフを目にしました。一人勝ちの様にも思えますが、現在この意匠を継いだこけし作者は鈴木征一さん一人だけの状況です。
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丸屋旅館。今回の第一候補でしたが、既に予約で満室でした。
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旧肘折郵便局。昭和12年に当時の近代建築の粋を集めて建設されたこの建物は、平成12年まで現役だったそうです。現在は朝市の時に開いて無料でコーヒーが配られます。後で気付きましたが、窓の格子がさりげなく「〒型」の意匠になってます。
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かつての最上木工所(尾形政治商店)だった跡地では、現在、精肉店と土産物店が営まれています。明治33年(工場は大正4年)から工場閉鎖の昭和4年まで、多くの木地職人(奥山運七、佐藤周助、佐藤文六、佐藤丑蔵、佐藤三治、鈴木幸之助、奥山喜代治など)がこの場所で働き、湯治客に向けた温泉土産の木地製品のほか、漆器の塗下などを生産。昭和46年に商店が解体された際には、床下から古肘折のこけしと木地玩具が何点か発掘されました。(『木の花』 6号7号 「古肘折追求」) ...そして現在、尾形氏の家系は肘折の土地を離れて関東に移住。工場跡地である佐々木商店にて、肘折名物くじら餅と温泉饅頭をお土産に購入して、往年の最上木工所があった場所を後にしました。
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温泉街の裏路地にて、かつて運七こけし作者の一人であった奥山庫治さんの店舗跡を発見。工人なき現在も看板だけ残っていました。在りし日の思い出を語るかの如。
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無料の足湯に浸かりながら、朝市で買った朝採れのトウモロコシを味わいました。今旅の提案者で長距離を運転してもらった村野さんと。
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朝市を満喫した後は、再び鈴木征一さんのこけし工房にお伺いしました。旅行前に連絡して木取り(玉取り)をお願いしていた木地で、少し変わったこけしを製作いただくことに...>「肘折温泉(3)鈴木征一さん工房〜チョンマゲこけし製作編」 に続く。

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2014年08月05日

肘折温泉(1)四ヶ村棚田〜佐藤三治のブラジルこけし望郷編

先週末8月2日〜3日に山形県の肘折温泉を訪れました。遥かなれども夢にまでみた肘折温泉です。朝の6時半頃にJETLINKを出発〜休み休み運転しながら、日も暮れようとする16時頃にようやく到着。
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山形県最上郡大蔵村四ヶ村の棚田。 「日本の棚田100選」 に選ばれた風景です。訪れた当日は、夜になると棚田にイルミネーションが点灯され 「ほたる火コンサート」 が開催。満点の星空には夏の星座と天の川が煌々と輝いてました。かつての日本の原風景を思わせる美しい景色がこの地には残っており、現在も地元の方々による懸命な努力によって昔からの景観が維持されています。
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在りし日の肘折温泉は山間の湯治場として木地業が繁栄しており、明治大正時代の最上木工所(尾形政治商店)では、奥山運七、佐藤周助、佐藤文六、佐藤丑蔵、佐藤三治、鈴木幸之助、奥山喜代治など、多くの職人を下請けに湯治客に向けた温泉土産の木地製品などを生産しておりましたが、昭和4年に不況の煽りを受け工場閉鎖。その後、戦前の第一次コケシブーム、戦後の第二次コケシブームの大きな波を経て...
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平成時代になった現在の肘折温泉では、鈴木征一さんが唯一人のこけし作者となりました。肘折系こけしの伝統的意匠を受け継いだ数少ないこけし工人の鈴木征一さんは、奥山運七、奥山喜代治、奥山庫治の流れをくむ運七型こけし、古肘折こけしを復元した柿崎藤五郎(井上藤五郎)型こけし、肘折系木地玩具などをご自身の工房で製作されてます。また鈴木征一さんのお店「鈴木こけし店」では、ご本人製作のこけしや木地玩具の他にも、多くの新品中古品こけしが展示販売されてます。
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店内の展示品より、佐藤三治のこけし群を発見。
佐藤三治(明治30年9月生/佐藤文治次男、佐藤丑蔵弟)は、明治43年に兄の丑蔵と共に肘折に行き佐藤文六に木地を習う。大正7年から昭和5年まで最上木工所の主任を務め上げた後、昭和7年に新境地を目指して遥か南米ブラジルの地に移民。昭和45年に開催された大阪万博の年を機に一時帰国した後は、再び祖国の地を踏むことはありませんでした。没年不明。
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材料名 ブラジルまんが 日本名まんごう(笑)
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あすぶみろくろ(笑) ユーモラスなその作風や署名に思わずクスっとさせられると同時に、三治氏の切実なまでの望郷の想いがその作品から感じ取れます。
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鈴木征一さんのこけし工房の風景です。
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かわいいデザインのストーブを発見。

そして、今旅の共に佐藤三治のこけしを連れてきました。
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拝啓 小生佐藤三治、遥カ南米ブラジルノ地ヨリ、故郷日本ニ望郷ノ念ヲ抱クコト早幾年。此度、積年ノ念願叶イ候ニ付、無事故郷ヘ還ル事ニ相成リ候。涙涙。

>「肘折温泉(2)肘折温泉街〜下駄の音響く朝市編」 と、
>「肘折温泉(3)鈴木征一さん工房〜チョンマゲこけし製作編」 に続きます。

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2014年07月30日

情念の凍結/高橋佳隆の初作または初期作こけし

先週末は約一ヶ月ぶりに休みを取って 「東京こけし友の会」 7月の例会に参加しました。
同会の入札で入手した、高橋佳隆さん初期作こけし8寸です。(おそらく昭和37年たつみ頒布品)
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子供の玩具らしい稚拙さと素朴さが満ち溢れた、新鮮な魅力のある描彩及び木地形態は、師・高橋忠蔵さんの作風と似ており、『木の花』 6、7号で俵有作氏が表現した ”情念の凍結” の観念に近いものを感じさせられます。同書では主に廃業や休業から復帰したこけし作者の初作が一様に素晴らしい出来栄えになる理由が述べられてます。自分ならばああも描ける、こうも描いてみたい、という佳隆さん独自の鯖湖こけしのイメージを頭で抱きながらも未だ面描が許されなかった弟子時代。その凍結された情念が氷解した瞬間...エネルギーを蓄えた休火山が爆発したような状態のもとで、目をみはるような見事なこけしが生まれました。
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「下手は上手」というこけし蒐集家の求めに対して、日々腕を磨いて左右対称に描かれた綺麗なこけし作りを目標とするこけし作者。両者の間の温度差と表現したらよいのでしょうか。時代の流れや生活、道具の変化、こけしに優劣をつけるコンクールの存在など、こけしの表情や作風の時代における変遷には複合的な要因が考えられますが、時代が大正から昭和に移行してこけしが大人の鑑賞物となった頃から現在に至るまでこの葛藤乃至ジレンマは依然と続いています。至極当然のことながら、高橋佳隆さんのこけしも初作から程なく時間の経過と共に上手で綺麗な普通のこけしへと変化していきます。「積年の想いが込められた初作と、思いを果たした後のいわばおこりの落ちたあとの次作からのこけしとには、明らかなる相違が認められるのである」 俵有作
同じ福島県飯坂温泉の鯖湖こけしに関する過去の例では、昭和15年頃、渡辺喜平さんは養母である渡辺キンさんのこけしの注文が入ると 「養母は目が悪く、こけしもとても下手で、人様に見せられたものではない。あんなものを売ると山根屋の恥になるから...」 云々という理由から、母の代わりに喜平さんが代筆した綺麗なこけしを蒐集家に送っていたそうです。例外的には、佳隆さんの師匠である高橋忠蔵さんは初期の作風を比較的キープし続けて、70歳を過ぎて再びピーク期を迎えます。
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『こけし辞典』によれば、高橋佳隆さんの初作は 「昭和三七年、初めて自描のこけしを製作、東京「たつみ」できわめて少数販売された」 とのこと。 同書には昭和37年製作のこけし写真も掲載されており、ここで掲載したものとほぼ同じ表情が確認できます。

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急ですが、今週末に山形県の肘折温泉まで旅に出かけます。柿崎伝蔵、藤五郎に始まり、奥山運七、佐藤周助、現在の鈴木征一さんまで連綿と続く木地屋の系譜、かの最上木工所(尾形商店)跡は現在どうなってるのでしょうか、今も旧家の軒下を探すと古いこけしや木地玩具が出てくるのでしょうか、こけしの歴史を語る上では避けて通ることの出来ない肘折温泉の初来訪に、古い肘折こけしの資料を眺めたりしながら今からワクワクしています。

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2014年06月28日

猿蟹合戦の張子玩具/嶽から大館へ今晃さんの二人挽きロクロこけし

数日前から夏風邪を拗らせてしまい、昨日ようやく熱が下がりました。(自宅の冷凍室にあった保冷材が思わぬ場面で役立ちました)皆さんも冷房の掛けすぎにはくれぐれもご注意ください。
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写真は、昭和40年代頃に製作された 「跳んだり跳ねたり」 という張子の玩具。
童話の 『猿かに合戦』 がモチーフだと思われます。小さな猿に大きな柿の帽子がかわいいです。
肝心な遊び方が不明だったりしますけど。

津軽系こけし工人の今晃さんが、青森県の嶽からご実家が所在する秋田県の大館に越されました。引越しの準備で動力のロクロが解体されたため、この度手作りで 「二人挽きロクロ」 を製作。電気が通ってなかった古い時代の敢えて手間のかかるアナログな技法を用いて(奥様が手綱を取られて)挽き上げた、古津軽のおぼこを髣髴させる素朴で愛らしいこけしが誕生しました。
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(左)嶽時代の最後を飾る本人型こけしとして11本製作されたうちの一本
(右)大館時代の初作となる佐藤伊太郎型こけし。「大館 晃」の新署名入り
どちらも手挽きロクロならではの木地表面のザラザラした手触りが新鮮で心地良いです。佐藤伊太郎型では二人挽きロクロの特性を利用して、土湯系こけしでお馴染みの技法 「返しロクロ線」 が入ります。津軽こけしに返しロクロの組み合わせ...びっくりしました。 「ロクロが無ければ自分で作ればいいじゃない」 そんな今晃さん独自の型に捉われない自由奔放な感性と作風を目の当たりにして、系統も時代も超越して人気工人であり続ける姿勢を改めて垣間見た気がします。そして、秋田県のこけしといえば...
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(左)小松五平作 小寸こけし 戦前作 (鈴木鼓堂氏旧蔵品 『愛玩鼓楽』 1710番)
(右)今晃作 小松五平型 小寸こけし
秋田県の大湯温泉でも木地修行の経験がある今晃さんは、小松五平型のこけしも製作されてます。小松五平のこけしは過去にも何人か復元されてますが、全てが後期型あるいは晩年型のこけしでした。(古型の見本が無かった理由からか) 研究熱心な今さんには、小寸以外にも小松五平の古型を復元してほしいです。

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先日 「MINGEI JETLINK/ジェットリンクの民芸」 からリリースとなりました今晃さんのこけし図譜。著者である坂入良喜氏のコレクション集大成ともいえる充実した内容に豪華な作りで、自信を持ってお薦めできる一冊となっております。高額な写真集にも関わらず、現時点で既に用意数の半分をお買い上げ頂きました。感謝。

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ここだけの購入特典として坂入コレクションの中から今晃さんこけしを一本無料で贈呈。さらに面倒な配送料も無料にさせていただきます。この機会にぜひお買い求めください。
「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- http://www.jetl.com/mg14_book1.html


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2014年06月13日

「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜-

津軽系こけし工人・今晃こけしの蒐集家である高崎市在住の坂入良喜氏が、自身のライフワークともいえる今晃こけし10,000本以上ものコレクションの中から精選・厳選した約600本を掲載した総カラーの豪華写真集 「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- が完成いたしました。今回は著者である坂入喜氏さんのご好意により、ここだけの購入特典を付けさせていただきました。
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【購入特典1】 全国の配送料を無料にさせていただきます。
【購入特典2】 坂入良喜コレクションより、今晃さんこけしを無料で一本贈呈させていただきます。
「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- のご注文はこちらから

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【図譜出版にあたって】 近年のインターネット発展に伴いスマホから電子書籍の購読が主流となりつつある現代社会において書籍の売れ行きが軒並みに厳しくなっている状況の中で、価格1万円の豪華なこけし図譜の出版は厳しいのでは?...との周囲の仲間からの指摘や意見を受けつつも、かなり無茶な図譜制作であることは承知の上で 「それを敢えて ”形” として未来に残したい!」、「そして、こけしを蒐集する皆さんに今晃氏のこけしに触れ合っていただきたい!」 著者である坂入氏の強い思いと情熱によってこの図譜が誕生しました。(この本一冊の原価は約1万2000円、2000円の差額分は坂入さんご自身が負担されています)その思いに共感した全国のこけし関連施設や店舗、津軽こけし館、カメイ美術館、アサヒ写真館、神田ひやね(以上敬称略)などが一斉にこの図譜の取り扱いを開始されました。そして遅ればせながら、この度、MINGEI JETLINK/ジェットリンクの民芸 からも 「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- の取り扱いを開始させていただきます。
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以前から今晃さんこけしのファンである私こと渡辺も 「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- の完成を心待ちにしておりました。図譜に掲載された約600本の今晃さんこけしを目の当たりにして、古津軽のおぼこを髣髴させる土臭さや稚拙で素朴な美しさを感じさせられる伝統型こけしに、今晃さん自身の時代時代における心の変遷を写し取ったかのような本人型こけし、めくるめく今晃さんの世界に完全に魅了され、幾度となく繰り返し眺めても飽きることがありません。今後私の生涯を通して付き合っていくであろうこけし本の一冊となりました。今さんのこけしが好きな方はもっと好きになること請け合いです...そして、時には東北のこけし工人の似顔絵を描き、時には趣味の陶芸を焼き、時には全国のこけしイベントに現れる神出鬼没の怪しげなヒゲのおじさんこと、この図譜の著者である坂入良喜さんのこともきっと好きになることでしょう。本来、子供の玩具であったこけしは、いつの時代からか大人の鑑賞品となりました。しかし、いつの日かこけしが再び子供達の元に還ることを願った先人たちの願いは、現代に生きる今晃さんのこけしで結実の日を迎えるのではないのでしょうか...子供のままの純粋な心を持った全ての大人たちに贈る一冊です。

【付録】 昨年末2013年12月に、高崎市の坂入良喜さんのお宅を訪問させていただきました。
「木おぼこ・今晃」-今晃こけし図譜- のページにて詳細を掲載してます。合わせてお楽しみください。
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囲炉裏がある佇まいの部屋の壁一面に、今晃こけしが系統や型別に整然と並べられておりました。
所蔵数10,000余本の坂入良喜コレクションから厳選されたものが展示されてます。
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こけしの数も去ることながら、坂入さんによるこけしの配置及び並べ方にも感心させられました。
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右端に見えるのは、過去に今さんがお土産こけしとして考案製作された竹笹こけし。
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古津軽の大鰐こけしこと、島津彦三郎型、或いは長谷川辰雄型こけし群像。
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鳴子温泉や秋田県の大湯温泉で修行経験のある今晃さんは鳴子型こけしも製作されます。
岡崎斉一家型、遠鳴子の面影を偲ばせる小松五平型、長谷川清一型など。
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今晃さんと同様に坂入さんが懇意にされている津軽系こけし工人・笹森淳一さんの特注品。
斎藤幸兵衛型入れ子えじこ。今まで見たことも無いような笹森さんの作品が他にも沢山ありました。
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・・・以上、坂入良喜コレクションでした。坂入さん宅の膨大な今晃さんこけし群像を目の当たりにして、私自身の蒐集熱はすっかりと意気消沈してしまいました。今さんのこけしに会いたくなった時は、再び坂入さん家にお邪魔させていただけばよいかなと(笑)

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2014年05月09日

2014鎌倉(2)「パレタス鎌倉店」の焼きアイスバー

前回の続き。2014鎌倉(1)「報国寺」竹林の庭、「佐可井」の穴子丼 を満喫した後は、
鎌倉駅の西口を出て、紀伊国屋をちょっと過ぎた場所に...
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アイスクリームのお店「パレタス鎌倉店」(PALETAS)があります。
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日本初のフルーツアイスバー専門店です。
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直方体、直方体、直方体と、店内のアイスバーの陳列風景は壮観です。
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味噌の田楽...ではなくて、「いちじくブリュレ」の(焼き)アイスバーを注文。
一部メニューは、表面をパリパリに焼いてキャラメリゼにしてもらえます。
程好く太陽光が差し込む優しい雰囲気の店内では、視覚と味覚の両方を満足させられました。
http://www.japan-paletas.com/

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引き続き、JETLINKとは別に、渡辺純の個人名義のFacebookでも鎌倉の写真を掲載しています。
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好きな猫の木地玩具(津軽系こけし工人・今晃さん作など)の写真も掲載しています。
写真に「いいね!」してもOKよ...という方は、ぜひお友達リクエストください。

jetlink_roki at 19:30|Permalinkclip!

2014年05月04日

Facebook in a vacation

現在、JETLINK Show Room Facebookページにて、
HP未掲載のアイテムを期間限定で公開しています。
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ページ右側の「いいね!」ボタンからご参加ください。
http://www.facebook.com/jetlinks
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JETLINKとは別に 「渡辺純」 の名義でもFacebookしてます。
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好きなこけしの写真を載せたり、
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好きなニャンコの写真を載せたりしてます。
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2014年03月30日

岩手県一ノ関の宮本永吉こけし昭和10年作/愛玩鼓楽850番

「最近うちの店の一番のカモが渡辺くんだよ」と、行きつけの珈琲屋(兼こけし屋)のご主人から励ましの言葉をいただいて増税前の一本を購入。今回の抽選販売では、約35人中の7番と比較的早いクジが引けました。
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岩手県一ノ関の宮本永吉こけし。八寸ニ分。昭和10年頃の作。
鼓の製作において人間国宝であった鈴木鼓堂(すずきこどう)氏の旧蔵品。愛玩鼓楽850番。
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「鳴子系ではあるが、味に於いて方を脱した自己を創りだしている。余尺は余尺の味ありてあたかもむく犬のごとく・・・」 古いこけし蒐集家で童画家の武井武雄氏の自著『日本郷土玩具』(昭和五年刊)より。
鳴子で修行した後に、何かしらの理由から産地を離れた土地で製作された作者のこけしは ”遠鳴子こけし” と呼ばれます。現在のように通信網が整備されて無い時代でしたから、こけしの胴体を黄色く塗る技法や、目を大きく描いた表情など、流行や売れ筋などの情報伝達が隔絶に近い状況となった結果、本拠地から離れた土地で作られたこけしは古鳴子こけしを髣髴させる素朴で古雅な作風となりました。主な遠鳴子こけしの作者は、岩手県一ノ関の宮本一家(宮本惣七、宮本永吉)や、秋田県本庄の河村清太郎、秋田県大湯温泉の小松五平など。写真左は、同じ宮本永吉のこけし昭和14年作。第一次コケシブームの影響は一ノ関にも及んだのか、昭和10年からの約4年間で目を中心とした顔のパーツが大きくなり表情の変化が見られます。
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それから時は巡って第二次コケシブーム〜在りし日の昭和四十年代の話。関西のこけし店にて、とある蒐集家の方が鈴木鼓堂氏の旧蔵品四本組(宮本永吉、本田亀寿、盛秀太郎、長谷川辰雄)を当時の価格百万円で購入。そして、平成時代となった現在。今回の即売会ではその内の一本が委託品として販売されました。名品は、時代を超え、所有者を変え、然るべき場所へとおさまります。いつの日か私の元からも未来の誰かに渡ることでしょう。
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ものも 生命も 巡り巡る そして、いつの日か故郷へ還る時をじっと待つ

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