2014年08月05日

肘折温泉(1)四ヶ村棚田〜佐藤三治のブラジルこけし望郷編

先週末8月2日〜3日に山形県の肘折温泉を訪れました。遥かなれども夢にまでみた肘折温泉です。朝の6時半頃にJETLINKを出発〜休み休み運転しながら、日も暮れようとする16時頃にようやく到着。
08_life01b_1000px
山形県最上郡大蔵村四ヶ村の棚田。 「日本の棚田100選」 に選ばれた風景です。訪れた当日は、夜になると棚田にイルミネーションが点灯され 「ほたる火コンサート」 が開催。満点の星空には夏の星座と天の川が煌々と輝いてました。かつての日本の原風景を思わせる美しい景色がこの地には残っており、現在も地元の方々による懸命な努力によって昔からの景観が維持されています。
08_life01c_1000px
在りし日の肘折温泉は山間の湯治場として木地業が繁栄しており、明治大正時代の最上木工所(尾形政治商店)では、奥山運七、佐藤周助、佐藤文六、佐藤丑蔵、佐藤三治、鈴木幸之助、奥山喜代治など、多くの職人を下請けに湯治客に向けた温泉土産の木地製品などを生産しておりましたが、昭和4年に不況の煽りを受け工場閉鎖。その後、戦前の第一次コケシブーム、戦後の第二次コケシブームの大きな波を経て...
08_life01d2_1000px
平成時代になった現在の肘折温泉では、鈴木征一さんが唯一人のこけし作者となりました。肘折系こけしの伝統的意匠を受け継いだ数少ないこけし工人の鈴木征一さんは、奥山運七、奥山喜代治、奥山庫治の流れをくむ運七型こけし、古肘折こけしを復元した柿崎藤五郎(井上藤五郎)型こけし、肘折系木地玩具などをご自身の工房で製作されてます。また鈴木征一さんのお店「鈴木こけし店」では、ご本人製作のこけしや木地玩具の他にも、多くの新品中古品こけしが展示販売されてます。
08_life01e_1000px
店内の展示品より、佐藤三治のこけし群を発見。
佐藤三治(明治30年9月生/佐藤文治次男、佐藤丑蔵弟)は、明治43年に兄の丑蔵と共に肘折に行き佐藤文六に木地を習う。大正7年から昭和5年まで最上木工所の主任を務め上げた後、昭和7年に新境地を目指して遥か南米ブラジルの地に移民。昭和45年に開催された大阪万博の年を機に一時帰国した後は、再び祖国の地を踏むことはありませんでした。没年不明。
08_life01f_798px
材料名 ブラジルまんが 日本名まんごう(笑)
08_life01g_1000px
あすぶみろくろ(笑) ユーモラスなその作風や署名に思わずクスっとさせられると同時に、三治氏の切実なまでの望郷の想いがその作品から感じ取れます。
08_life01h
鈴木征一さんのこけし工房の風景です。
08_life01j_1000px
08_life01i_1000px
08_life01l
08_life01k
08_life01m
08_life01n
かわいいデザインのストーブを発見。

そして、今旅の共に佐藤三治のこけしを連れてきました。
08_life01o
拝啓 小生佐藤三治、遥カ南米ブラジルノ地ヨリ、故郷日本ニ望郷ノ念ヲ抱クコト早幾年。此度、積年ノ念願叶イ候ニ付、無事故郷ヘ還ル事ニ相成リ候。涙涙。

>「肘折温泉(2)肘折温泉街〜下駄の音響く朝市編」 と、
>「肘折温泉(3)鈴木征一さん工房〜チョンマゲこけし製作編」 に続きます。


jetlink_roki at 22:47│カテゴリ_01:玩具/kokeshi&toys | カテゴリ_02:食&旅